0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『脱衣麻雀学園Z』




マック・P・フォーエバー『脱衣麻雀学園Z』、

201X年に賭博条例が施行され、政府認可で賭博が合法となる。

そこで、賭博で他国と渡り合えるスペシャリスト育成のための賭博専門学校=トバセンが作られる。

その教室に星美りか他4人の問題児的女生徒が集められ試験が行われることになる。

その試験は、勝てば賭博のスペシャリストとして学園を卒業できるが、負けたら衣服を脱がされ死の制裁、という脱衣麻雀だった。




脱衣麻雀シリーズの1作。

ある種のバトルロワイアルものだが、教師役の川連廣明が一人賑やかし、進行MC、悪役を兼ねて、弾けまくったおふざけ芝居を随所に見せ、星美りかや衣緒菜、昔のスケバン風熟女女子学生の横山みれいらはそれに翻弄されて、生死を賭けた麻雀デスバトルをする羽目になる。

一応心理ドラマや麻雀バトル的な場面もあるが、やはり全編、川連をコメディーリリーフとしたおふざけナビゲートによるデスバトル戦描写が顕著で、負けたら太腿に書かれた恥ずかしい秘密を暴露して爆破という描写に至るまで、ひたすらおふざけコメディーテイストである。

最後にはどんでん返し的なオチがついて終わるが、何でもアリ的な描写の連続なので、まあこういう終わり方もアリかもとは思わせる。

バカバカしいと言えばバカバカしいが、それでも全編おふざけアイデアに手を抜かずに描かれているので、軽い作品だが趣向を凝らした飽きさせない面白さは中々ある方の一篇。 2017/05/20(土) 02:08:21 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

『九州極道戦争』




山本芳久『九州極道戦争』、

日本の最西端にある、5つの島から成る五島には、それぞれの島を四つの組織が縄張りにしていた。

北を永沢俊矢が仕切る山北会が縄張りとし、西は江西会、東は東翔会、南を小沢仁志の山南会が縄張りとしていた。

抗争の末、小沢は学生時代の先輩であり、昔借りがある永沢の組と合併する話に乗り、島を統一する。

しかし永沢はバランスが取れた状態から無理に本土進出を言い出し、小沢はそれに反発し二人は決裂してしまう。

そこから、市民を巻き込む抗争に発展していく。




5つの島にある組織の対立を描いた作品。

しかし永沢俊矢と小沢仁志が昔の先輩、後輩で、かっての貸し借り関係ゆえにすぐに統一したり、とまるで島のヤンキーの映画とヤクザ映画の間みたいな設定である。

小沢の組自体、ヤクザというより島の愚連隊みたいで、そこに小沢仁志&和義兄弟がちゃんと揃っているので、島の愚連隊っぽさに多少リアリティーすらある。

永沢俊矢も、島のヤンキー上がりのヤクザらしい無茶な本土侵略の我が儘を言い出し、別に五島を縄張りにして仲良くやってたかっただけの小沢と言い争いになって、また決裂してしまうのだが、しかし終盤には本土の組織が乗り込んできたため、また先輩、後輩のよしみで和解したりと、やはりヤクザ映画というより、島のヤンキーの映画みたいな展開や描写が目立つ。

それが島のヤクザの土着的な味わいになっているとも言えるし、作品自体のコミカルな個性になっているとも、まあ言えなくもない一篇。 2017/05/02(火) 00:06:01 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

『みこすり半劇場 生搾りスーパーDX』




中野貴雄『みこすり半劇場 生搾りスーパーDX』、

国際謀略組織スカンク団に二人の忍者が忍び込む。

奥飛騨くノ一の新生美育は、アジトからスカンク団が開発した最終兵器アースシェイカーを奪う。

だが逃走中、アースシェイカーを落とす。

その頃、OLの穂花は、犬の散歩中にバイブレーターに似たものを拾うが、それはアースシェイカーだった。

アースシェイカーは動き出すと日本に大地震を起こす侵略兵器だった。

穂花の一家は能天気に暮らしていたが、アースシェイカー争奪の国家的騒動や、スカンク団のエージェントとくノ一たちの抗争に巻き込まれていくが。






岩谷テンホーの4コマ漫画を映像化したシリーズ第2作目。

4コマ漫画ではあるが、大筋は繋がっており、随所に4コマ漫画の映像化らしい挿話的な描写とオチが描かれていく。

まあそれは漫画でやれば面白いんだろうが、映像でやるとさすがにお寒いものになり、延々くだらないコントを反復しているだけの作品に見える。

後々に武闘派的なアクション女優になる亜紗美が、まだアイドル風のテイストで女子高生役をやっており、脇をなかみつせいじや本多菊次郎、岡田智宏、かわさきひろゆき、吉行由実などのピンク映画の役者陣が固めている。

中野貴雄らしさはモンドテイストの音楽や、ちょっしたキャットファイトシーンに多少出ているぐらいで、随分薄味である。

お話の筋もありがちだし、大して笑えるギャグ描写もなく、ひたすらショーもなさが際立つ作品である。

エロバカコント映画の印象が強いが、コントとしても随分ベタな感じの、あまり面白いとは言い難い一篇。 2017/04/25(火) 01:35:52 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

『修羅の分裂』




山本芳久『修羅の分裂』、

信州一家の三代目総長小沢仁志は、先代から長野を治めることを引き継いでいた。

東京の大組織組員を、ある一家の組員が刺殺した事から、大組織の報復が始まり、それは一家への報復だけでは収まらず、系列組織全土へと広がっていった。

その抗争に耐えられなくなった一家の総長野口雅弘は武闘派として有名な小沢の信州一家に助けを求めてくる。




長野の武闘派一家を描いた作品。

信州一家の面々は、小沢は沈着冷静、中野英雄は狂犬のように喧嘩に燃える武闘派、川原英之はわりと知的なタイプとキャラ分けがなされており、よその組の助太刀話なので、どこか武闘派ヒットマン集団という感じである。

小沢の先代の谷村好一の時代の抗争が回想シーンで描かれるが、その抗争の時の構図と、助太刀を頼まれる抗争の構図がよく似ていて、皮肉にも小沢の先代の側に匹敵する立場の大組織の方を小沢らが成敗する展開になっている。

抗争場面ではやはり中野英雄が目立っており、回想シーンでは松田優や大沢樹生がいい味を出している、まあまあな感じの一篇。 2017/04/18(火) 00:43:16 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

『新任女教師 禁断の教育実習』

成瀬正行『新任女教師 禁断の教育実習』、

教育実習生の麻田かおりと石川萌は、麻田の母校に赴任するが、そこに女生徒から忌み嫌われている数学教師の岡島博徳がいた。

実は麻田にとって岡島は、かって優等生の生徒だった頃に万引きをみつかり、口止めの代わりに体を要求された因縁の教師だった。

教育実習生としての認定を貰うためには岡島を無視するわけにもいかず、そのためにまた関係を迫る岡島に麻田は従うが。





女教育実習生を描いた作品。

1990年代後半頃のVシネマに、主演の麻田かおりはよく出ていたが、清楚な令嬢風ルックスで、その割には大胆な絡みのシーンをちゃんとやる女優さんだったが、いつの間にか見かけなくなった。

麻田の芝居はたどたどしいところもあるが、ちゃんとしたところもあり、まあまあだが、実習生の女教師志望の役どころには中々合っている。

それに悪徳教師役の岡島博徳が、あまりにリアルに現実の高校とかにいそうな淫行悪徳教師そのもののルックスと存在感で、だからか、かなりありがちな設定のお話なのに、それなりに見ていられる作品になっている。

また麻田に恋している不良生徒役の佐藤幹雄と麻田の関係性の煮詰まり過程も悪くない。

ただ教育実習の認定をちらつかされて、渋々岡島と関係する麻田が、絡みのシーンになると妙に積極的で、とても嫌々体を許しているようには見えないところが気になるところである。(苦笑)

だから、このまま岡島との関係をズルズル引きずる女の話なのか?と思わすのだが、最後は岡島の卑劣に怒った佐藤が岡島をぶん殴り、退学寸前になると、校長室に麻田がやって来て、岡島の悪事を全て暴露し、教育実習の認定を無にしてでも、自分のために岡島を殴った佐藤の退学を許さないと言い出し、結局岡島がクビになって、わりとさわやかな勧善懲悪展開で終わる。

じゃあ、あの絡みのシーンの麻田の積極性は何だったのか?と言いたくもなるが(苦笑)ラスト、就職活動をしている麻田が女生徒と話している姿がやたらにさわやかで、そっちのキャラの方が似合っているので、なんだか、まあいいか、と思えてしまう作品である。(苦笑)

特に傑作というわけではないが、それほどつまらなくもない一篇。 2017/04/08(土) 00:05:54 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)
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