0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『ダーク・グラビティ』




ジェフリー・ランドー『ダーク・グラビティ』、

ゼロポイント・エネルギー計画は、放射能や資源の枯渇に対応出来るエネルギーが得られる夢の計画だった。

だが、計画のメインである、政府が大金を投入して作り上げた粒子加速器が暴走してしまい、その巨大なエネルギーが時空を歪め、計画を進める科学者ロビン・ダンはパラレルワールドの「もう一つの地球」に飛ばされる。

そこは、大きな嵐に襲われていたが、ロビンは粒子加速器を使ってなんとか元の世界を取り戻そうとするも、破滅に向かってゆくが。





カナダ製のSFパニック映画。

中々大風呂敷広げたSF話で、粒子加速器が暴走した後、ロビンがおかしいのか、やたら荒廃してしまう妻が正しいのか、その認識にまつわるスリラーとして描かれてゆくが、徐々にパラレルワールドの存在が明らかになる。

このもう一つの地球=パラレルワールドの存在が明らかになってから、なんともバラついた描写が目立ち始め、状況がはっきりしないまんまお話が進んでいくので、どうしても不明瞭な映画になってしまっている。

それに大風呂敷広げたSFパニック映画にしては、肝心のSF場面やパニック場面のCGの安っぽさが映画を小さくしており、なんともややこしいだけで大して迫力もないパニック映画に、ひたすら付き合わされるばかりである。

だいたい地球が爆破するなんてレベルの描写はまるでないし、ラスボスの目論見もひたすらショボい。

中々スケールの大きなお話だから、脚本の段階では、まあ多少ご都合主義にすぎるが、たぶんそれなりに雄大なSFパニック物語になってる気がするのだが、いかんせんCG描写が安く迫力も大してないので、広げた大風呂敷を全然回収出来ていない映像化となってしまっているし、描き方が取っ散らかりすぎている。

ただロビンの妻役のエイミー・ベイリーが事故前の清楚な妻と、事故後パラレルワールドにて荒れた酒場にたむろするゴロツキ女みたいになっている二つのキャラを演じ分けているのはわりといい。

プロットは悪くないし、脚本の段階ではもうちょっとマシな気がするが、CGの安さや、不明瞭な描写の取っ散らかりなどなどが映画をつまらなく、こじんまりさせている一篇。 2018/04/10(火) 03:21:31 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1934-00b270fd