0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『頂点』





辻裕之『頂点』、

ある組の若頭補佐の波岡一喜は、組長の片桐竜次の実子で、ステゴロの竜と呼ばれて、いつも他の組織相手に暴れ、組長を困らせていた。

波岡の見張り役には親友の若頭補佐の遠藤要がついていたが、波岡は我流を貫いていた。

若頭の石橋保は、そんな波岡に期待していたが、石橋はある時、自分が癌であることを波岡と遠藤に話す。

二人は驚くが、石橋は最後として、波岡を若頭にして、自分が死んだ後の後任にしたいと言う。




波岡一喜主演の頂点(てっぺん)を目指すチンピラヤクザを描いた作品。

喧嘩して暴れまわるのが趣味みたいなイケイケなチンピラヤクザ役に波岡がよく似合い、周りを片桐竜次や石橋保、千葉真一、渡辺裕之、大沢樹生、岡崎二朗らが固めている。

大沢樹生は怪しい役どころだし、久保田秀敏の波岡の不良時代のライバルが武器商人のような立場で話を引っ掻き回す展開である。

また波岡の相手役が、傑作「暗闇から手をのばせ」やTV「リバース・エッジ 大川端探偵社」などで好演していた小泉麻耶で、中々ヤクザの波岡の友達以上恋人未満ぐらいの女の役にピッタリ合っており、あっけらかんとした個性で好演している。

二つの組の対立と、久保田と波岡の因縁、久保田と岡崎二朗の関係の変化、石橋保のガンの挿話などが色々絡んでいき、わりと脇役まで明確にキャラ立ちして個性を皆見せている。

喧嘩っ早い波岡と遠藤のコンビも息が合っているし、全体的には抗争を描きながらも、その狭間で、様々なヤクザの挿話を描いていく展開である。

まあまあな一篇。 2018/03/06(火) 02:37:29 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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