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0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『ロンドン・ヒート』




ニック・ラヴ『ロンドン・ヒート』、

ロンドン市内で、武装集団が宝石店を襲撃し、何故か強奪に成功しているのに人質を射殺して逃走する強盗事件が起きる。

過激な捜査で「スウィーニー」と呼ばれる、ロンドン警視庁の特別捜査チームを率いるレイ・ウィンストンらは、緻密な推理とチームワークで捜査し、容疑者をすぐに逮捕するが、主犯格のアリバイが認められ、釈放されてしまう。

その後銀行が襲撃されたため、上層部からの静止命令を無視して、レイとスウィーニーは単独捜査するが、一般市民をも巻き込む銃撃戦の末、犯人を逃してしまう。

この失敗から捜査禁止を命じられるスウィーニーだが、リーダーのレイは上層部の圧力に屈することなく、密かに過激な捜査を行う。





70年代のイギリスの人気TVシリーズ「ロンドン特捜隊スウィーニー」をリメイクしたポリス・アクション映画。

いかにも70年代に流行ったアウトロー刑事集団がまんま現代に蘇った設定だが、リーダーのレイ・ウィンストンが部下の女刑事と不倫の関係にあるというのが妙に生々しい。

しかもレイはイケメンではなく、いかにも強面のリアル刑事顔なので、よりそう思える。

強引でワイルドな捜査や多少のミステリ的要素、または上層部との確執、捜査禁止命令を食う展開と、この手のお決まりの定番展開だが、それでも後半全てを失い、ただの汚い不倫オヤジみたいに落ちぶれるレイの姿は中々リアルである。

また、そこからレイが違法スレスレの過激な捜査で、容疑者一味に起死回生の追撃をしていく終盤にも妙に生々しい臨場感があり、この辺りは英国ノワールアクション独特の良き醍醐味とも言える。

まあこのレイ・ウィンストンは昔ならジャン・ギャバンのキャラだが、ブクブク太った運動不足を気にしている設定のわりには、そんなメタボオヤジが随分ハードなアクションをこなしているなとは思う。

ハードな描写の中、テンポのいい展開と停滞した展開が入り混じって、そこにメリハリが生まれている。

その上で、終盤は一気にアウトロー刑事の刑事魂のナマな熱気で押しまくり、わりと面白く見られる佳作な一篇。 2017/11/21(火) 00:05:44 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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