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0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『お色気女将 みだら開き』

竹洞哲也『お色気女将 みだら開き』再見、

若女将のかすみ果穂は、好きな俳優の毘舎離敬(岡部たかし)で自慰した後寝てしまう。

翌朝、起きると何故か個性派俳優の岩谷=岩谷健司にそっくりの男が全裸で添い寝しており、かすみは悲鳴を上げる。

しかし悲鳴を聞いて集まってきた旅館の従業員やかすみの父のなかみつせいじには岩谷の姿は見えなかった。

岩谷は自分は神だと言うが、かすみは多忙ゆえのストレス障害として病院に送られる。

しかし退院したかすみの横には、その後もかすみの下着を着けた岩谷がいて、かすみはあくまで幻覚を見ているのだと無理に思おうとする。

その頃、妻を亡くしたなかみつと仲居の倖田李梨はデキていて布団部屋で絡んでいたが、近くにいた岩谷は倖田の呼吸を止めたため倖田は気を失ってしまう。

かすみはだんだん横に岩谷がいつもいることに慣れ、それが日常となっていくが、夢の中で愛する俳優の毘舎離敬に抱かれると、いつの間にか敬が岩谷にすり替わっていて、夢の中まで邪魔してくる岩谷にムカついていた。

そこでかすみはいよいよ、岩谷が本当に神なら旅館を満員にできるはずだと言い出す。

すると岩谷は、駅前で旅行客の背中を押して旅館を満員にしてしまうのだった。

その頃、敬にそっくりな男が旅館の客としてかすみの前に現れるが。




竹洞哲也&小松公典の名コンビによる、幽霊のような神を名乗る男と若女将を描いた、特殊設定の人情喜劇映画。

やはり役通りの個性派の名優・岩谷健司と芸達者かすみ果穂の掛け合いの魅力で全編面白く見られる映画である。

特殊設定の喜劇をエロくしたり、さらに荒唐無稽にしたりと展開させながら、そこかしこにペーソスが漂い、最終的にはちゃんとした人情味あるドラマに結実させていく、竹洞哲也、真骨頂の作品になっている。

それを面白く膨らませて、まるでよく出来た舞台演劇のドラマを見ているような味のあるものになっているのは、やはり岩谷健司の名演や、かすみ果穂や岩谷とは芝居仲間の毘舎離敬の好演に、なかみつせいじや倖田李梨の安定した人情喜劇芝居がうまく重なっているからだろう。

最初はひたすら馬鹿馬鹿しいばかりの特殊設定の喜劇が、終盤にはしっかりと人情味ある人間ドラマに結実していく、脚本、監督、役者陣、皆頑張っている佳作な一篇。 2017/10/28(土) 00:05:27 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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