0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『幽幻道士』




趙中興『幽幻道士』再見、

大道芸人の親方=ホァン・ツンイと旅をしている4人の子供、チビクロ、スイカ頭、チビトラ、デッパは、旅の最中、森の中でキョンシー隊に出会う。

子供らはイタズラでキョンシーの額に貼られたお札を剥がしてしまうが、それでキョンシーたちが暴れ出してしまう。

親方はなんとかキョンシーをおとなしくさせようと戦うが、自分の影を踏まれてしまい、影をキョンシーに踏まれると不幸が巻き起こる、と親方はキョンシー隊の道士に言われ、厄除けのお札を貰う。

その後親方と子供らは、金おじいさん=チャン・キントーとテンテン=現シャドウ・リュウが住む街にやって来るが、子供らはテンテンに憧れて気を惹くが相手にされなかった。

親方はキョンシーに影を踏まれて運が悪くなり、大道芸の公演は中止、博打も大負けし、路上で大道芸を行なうも、デブ署長=パン・サンに児童虐待の嫌疑で逮捕されてしまう。

子供らは金おじいさんと住むことになり、テンテンと再会するが、投獄された親方の前に影を踏まれたキョンシーが現れ、親方はそのキョンシーと戦ううちに、いつの間にか自らが狂暴なキョンシーになってしまう。

親方キョンシーを、金おじいさんとテンテン
、子供たちで封印しようと奮闘するが。




香港映画『霊幻道士』を元に台湾で作られたキョンシー・シリーズの第一作。

冒頭に現代の場面が出てきて、老人が子供たちに昔話を聞かせるという設定から始まる。

明らかに日本の童謡「鳩」そっくりのテーマ曲が随所に流れている。

いかにもアジアのベタなアクション喜劇テイスト満点で、公開当時大ブームになったキョンシーやテンテンなどのキャラは懐かしいが、今でもちゃんとキャラ立ちして見え、かなり目立っている。

今見直してもあまり色褪せていない面白さなのは、たぶん次から次へと、ほとんど金おじいさんしか知らないキョンシールールが出てきて、そのルールに振り回されるように、親方キョンシーを封印するおじいさんとテンテン、子供らの戦いが描かれていくからだろう。

またデブ署長などのサブキャラが、最初偉そうにしてたのに、命を救ってくれた、自ら逮捕した親方が死ぬと、大泣きして感謝の言葉を述べたりと、どのキャラクターも憎めない奴に描かれているのも中々良い。

子供らとテンテンの描写は明らかに児童喜劇映画風なのに、ある時はカンフーものになり、クライマックスはキョンシールールに振り回される展開のホラーアクションになりと、この盛りだくさんな五目味の旨みが飽きさせない魅力になっている。

そういう意味では、エンターテイメントの見本のような作品であり、やはり今でも色褪せてない魅力がある秀作な一篇。 2017/10/24(火) 00:05:46 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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