FC2ブログ

0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『COLDBLOOD 三つ巴の抗争』




佐藤太『COLDBLOOD 三つ巴の抗争』、

暴対法でヤクザが生き辛くなった今の時代に、街では若い半グレ集団のRED CROWが派手に暴れ回っていた。

警視庁管轄・生活安全課の刑事、中野英雄は荒れた街を屋上からよく見下ろし、立ち小便をしていたが、後輩刑事の中山麻聖と共に犯罪を取り締まるような顔をしながら、裏ではヤクザの品川祐と繋がっており、RED CROWの女リーダー中山こころとも取引し、まるで街の闇の黒幕のような存在になっていた。

ある時、半グレ共にナメられて憤慨した品川は、過去に破門した元ヤクザの阿部亮平にRED CROWを襲撃させる。

だが、裏では中野が闇の絵図を描いていて、事態は錯綜的な抗争に突入していく。




中野英雄が自ら企画した、タイトル通り、三つ巴の抗争に発展していく作品。

中野はトボけた演技をしながら、実は不気味な支配者として描かれ、主役だが何をするわけでもなく、ただ黒幕的なマニュピレーターとして影の存在のように暗躍する。

追い詰められ、生き辛いヤクザ役を品川祐が中々好演しているが、監督としても才能ある品川だが役者としてもこの手の役はよく似合う。

同じ佐藤太監督、中野英雄主演の『半グレVSヤクザ』では、凶暴な半グレ役を演じていた山根和馬はこちらでは不甲斐なく身動きとれないチンピラヤクザ役で、阿部亮平の凶暴な元ヤクザ役もわりと不気味でいい味を出しての好演である。

三つ巴の抗争が北野武の『アウトレイジ』的錯綜感で展開し、わりと隙なく展開する三面抗争の流れが中々面白い。

中野は黒幕として、この三つ巴抗争自体の展開を俯瞰から、わからないように操っている、ちょうど監督のような役どころで、そんなスタンスの中野が真ん中に位置しているので、錯綜したややこしい展開が、明確かつスッキリ見られるところも良い。

野性爆弾のくっきーや、嶋大輔、小沢和義、山本竜二が脇を固めている。

わりと面白味のある、飽きさせない展開が魅力の佳作な一篇。 2017/08/26(土) 01:33:42 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1867-571c349b