0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『インキュバス 夢に犯された女』




笠木望『インキュバス 夢に犯された女』、

カメラマンの希志あいのは新しいマンションに引っ越すが、そこで暮らすようになってから希志は異変に気付く。

睡眠から目が覚めると、何故か身体に謎の痣が出来、それは日に日に増えていったのだった。

そしていつも、下腹部に性行為後のような感覚が残っていた。

希志は隠しカメラをセッティングして、寝ている時の自らの姿を撮影するが、そこには自身が見知らぬ男=大迫茂生にレイプされているような光景が映っていた。





インモラルなホラー映画。

途中、希志が自分を隠し撮りした映像に大迫が映っているので、単純な夜這いレイプものか、と思わすが、大迫はレイプ犯ではなく、真相はもっと異様なものだったりする。

そう短絡な展開ではないところはいいのだが、一見献身的に見えた希志の彼氏の裏の顔やら、隠し撮りした映像に映っていた大迫の正体や真相が明らかになっていく後半の展開にイマイチ醍醐味がないので、妙に散らかった展開描写のように見えてしまうのが惜しい。

サブタイトルにあるような、夢魔=インキュバスに希志が取り憑かれていることが、はっきりとは描かれず、散らかった描写の中の1パーツの挿話のように見えてしまうのもクライマックスとしては弱い。

もうちょっと展開の醍醐味や、様々に巻き起こる事象や挿話をちゃんと整理して描き展開させれば、多少は面白くなったかもしれないが、どうにも突散らかった終盤となっているところが難点である。

希志あいのはわりと好演している方だし、ホラーには向いている個性の大迫茂生も中々いい味なのだが、やはりクライマックスに向けての描写が、迫力を出そうとするほどに、少々散漫になるところが弱い一篇。
2017/08/01(火) 00:05:40 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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