0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『九州極道戦争』




山本芳久『九州極道戦争』、

日本の最西端にある、5つの島から成る五島には、それぞれの島を四つの組織が縄張りにしていた。

北を永沢俊矢が仕切る山北会が縄張りとし、西は江西会、東は東翔会、南を小沢仁志の山南会が縄張りとしていた。

抗争の末、小沢は学生時代の先輩であり、昔借りがある永沢の組と合併する話に乗り、島を統一する。

しかし永沢はバランスが取れた状態から無理に本土進出を言い出し、小沢はそれに反発し二人は決裂してしまう。

そこから、市民を巻き込む抗争に発展していく。




5つの島にある組織の対立を描いた作品。

しかし永沢俊矢と小沢仁志が昔の先輩、後輩で、かっての貸し借り関係ゆえにすぐに統一したり、とまるで島のヤンキーの映画とヤクザ映画の間みたいな設定である。

小沢の組自体、ヤクザというより島の愚連隊みたいで、そこに小沢仁志&和義兄弟がちゃんと揃っているので、島の愚連隊っぽさに多少リアリティーすらある。

永沢俊矢も、島のヤンキー上がりのヤクザらしい無茶な本土侵略の我が儘を言い出し、別に五島を縄張りにして仲良くやってたかっただけの小沢と言い争いになって、また決裂してしまうのだが、しかし終盤には本土の組織が乗り込んできたため、また先輩、後輩のよしみで和解したりと、やはりヤクザ映画というより、島のヤンキーの映画みたいな展開や描写が目立つ。

それが島のヤクザの土着的な味わいになっているとも言えるし、作品自体のコミカルな個性になっているとも、まあ言えなくもない一篇。 2017/05/02(火) 00:06:01 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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