0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『続・サザエさん』

青柳信雄『続・サザエさん』、

サザエ=江利チエミは、磯野家でそそっかしい生活を相変わらず送っていたが、ある時近所への進物用のおはぎをカツオとワカメ=松島トモ子に食べられて、二人に怒ったりとバタバタしていた。

同窓会に出たサザエは既婚者の友達のノロケ話を聞いて、愛するフグ田マスオ=小泉博のことを思い出すが、その後二人は会い、サザエが思いを告げるとマスオも同じ気持ちだった。

ある日、マスオは母親を連れて磯野家にやってくるが、サザエは額にコブがあり、おまけに隣りで話を聞いていたサザエは、うっかり襖を壊して部屋になだれこんだため、マスオの母親は呆れて帰ってしまう。

サザエは意気消沈してしまうが。





長谷川町子の原作漫画で、後に国民的アニメになった「サザエさん」の実写版。

まだサザエがマスオと結婚する前のお話。

江利チエミのサザエは髪型やコミカルな表情などかなり原作に近く、全体的に軽い可笑しさが溢れ返っていて、クスクス笑える楽しいドタバタ喜劇になっている。

ワカメ役の子役時代の松島トモ子も適役だし、清川虹子の母フネ役も、藤原釜足の波平も中々ぴったりだったりする。

マスオは随分二枚目となり小泉博だが、江利チエミと絡むとわりとマスオさんぽさが際立ったりする。

サザエ役の江利チエミは、途中ミュージカル映画ばりに、ジャズボーカル的に何度か歌いまくるが、さすがボーカルが堂に入っているので、ハリウッドのミュージカル喜劇映画すら彷彿とさせる。

笑いの方もサザエのうっかりぶりだけでも中々面白く、青柳信雄はわりとうまい喜劇にしている。

脇で柳家金語楼や、由利徹、三木のり平などの喜劇人がいい味を出して好演しているし、4コマ漫画の映画化らしく、簡潔でテンポの良い挿話が畳み掛けるように連続し、飽きさせない面白さになっている。

最後はサザエとマスオが結ばれて明朗かつ長閑に終わっていく、わりと喜劇映画としてよく出来ている愉しい一篇。



2017/01/28(土) 05:40:33 東宝 トラックバック:0 コメント(-)

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