0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「スティーブ・オースティン ザ・ハンティング」




キオニ・ワックスマン「スティーブ・オースティン ザ・ハンティング」、

スティーヴ・オースティンは、相棒のエリック・ロバーツとある小屋に潜入するが、そこには犯罪者が隠れていてエリックは殺されてしまう。

その後オースティンは、モンタナ州国境辺りの森で働く国境警備隊員をしていたが、一人娘との関係がギクシャクした生活を送っていた。

だが森に、強盗団のリーダーで仲間を裏切って1000万ドルの金を一人占めした男が入り込む。

裏切られた強盗団の手下らは男を追って、偶然町で出くわしたオースティンの娘を人質に取る。

オースティンは娘を人質に取られ、やむなく強盗団のために森の中を案内することになるが。




スティーブン・セガール「沈黙」シリーズのキオニ・ワックスマン監督とスタッフによるアクション映画。

設定が大昔の新東宝映画で石井輝男監督作の「猛吹雪の死闘」に似ているが、さすがにオースティン主演なので、元キックボクサーのゲイリー・ダニエルズとのバトルなどもあり、格闘場面はちょっと多い。

最初に死ぬエリック・ロバーツが流石に歳を取ったなと思わせるが、それが中々哀愁ある味にはなっている。

キャストにオースティン含め「エクスペンダブルズ」の悪役陣が揃った感じである。

例によってこの手の強い父親と娘のアクション映画らしく、だいたい、てめーのせいで親父が強盗団の言いなりになっているのに、娘は反抗的でワガママ、そのくせ親子関係であることを知らない強盗団に、怖くなって「パパァー!」と泣き叫ぶヘタレガキぶりで、何故かこの観ていてムカつくキャラ造形がこの手の設定では定番になっており(苦笑)、まあどうせ最後のハッピーエンドで父娘が仲良くなったってパターンがやりたいんだろうが、どうにもバカ娘にムカつくので(苦笑)このパターンを定番にするなよと言いたくなる。

強盗団の裏切りボスはあっさり殺されるが、それが初老のボスに騙されていた若い愛人による怒りの銃弾による射殺となってるところはちょっと面白い。

強盗団の二番手ぐらいの男が疑り深いキャラに描かれているので、多少間延びせず展開するが、しかし問題のある手下に全て食料を預けたまんまそいつを置き去りにするという間抜けなミスをしたりして、こいつはトロいのか隙がないのかよくわからんキャラ造形である。

そういう変なところがあるからか、全体的にそれほど緊迫したサスペンスアクションという感じではない。

途中ボーガンで復讐戦に乗り出すオースティンも、最後までボーガンで相手を封じ込めればいいのに、何故かそれをせずに半端なやられ方をしたりする。

まあ最後、しつこく迫る敵を爆死させる終わり方は悪くないが。

スティーブ・オースティンが役に合ってはいるが、描き方によってはもうちょっと面白い緊迫した活劇になったと思う一篇。

2016/12/27(火) 01:35:26 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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