0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「さすらいの一匹狼」




トニーノ・ヴァレリ「さすらいの一匹狼」、

騎兵隊は大金を輸送していたが、メキシコの盗賊団に襲撃される。

賞金稼ぎのクレイグ・ヒルは盗賊団を尾行し、隙を突いて攻撃を仕掛け、盗まれた大金を奪い返す。

盗賊団の残党の連中は、次に銀行を襲う計画を立てるが、クレイグが先んじていた。

クレイグは兄の敵である盗賊団に賞金稼ぎとしてだけでなく、復讐のために敢然と立ち向かう。





マカロニウエスタンの一作。

一応マカロニらしく復讐譚ではあるが、しかしクレイグは終始クールに立ち回り、盗賊団の裏をかいてどんどん復讐相手を壊滅に追い込んでいく。

メキシコの盗賊団をただ非情な悪党として描かず、身内や血縁者が襲撃されたり、攫われたりすると、実に人間的に狼狽し、そのために劣勢になっていく様が描かれているので、主人公にして復讐者のクレイグの方が悪役っぽく非情に見えたりする。

絶えず攻防戦が繰り広げられ、銃撃戦が連続し、クレイグは遠距離を望遠スコープで狙い撃ちする。

あくまでクレイグの計略が機能して、盗賊団が復讐されていく展開で、クレイグはマカロニのお約束であるリンチも受けず、ひたすらクールで強い設定である。

だからか、わりとスッキリ見られるマカロニウエスタンで、そんな淡々としたタッチが悪くない一篇。


2016/12/13(火) 00:06:59 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1792-b57e5266