0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「極潰し」




浅生マサヒロ「極潰し」、

アメリカ帰りのインテリ竹内力は、何故かある古びた工場で働いていたが、ある日ヤクザ組織に麻薬を高額で捌く話を持ちかけ、見事に大金を作って信頼を得る。

しかし実は竹内は、かってそのヤクザ組織に殺された、ヤクザだった兄=船木誠勝の復讐のために組織に近ずいたのだった。

竹内はその後、ヤクザの組一つ潰すが、今度は大元の組長の中野英雄に近ずき、ビジネスパートナーとなるが、この中野こそが兄の仇だった。



極道社会で極潰しと呼ばれるようになる、ヤクザ組織を抹殺する復讐者・竹内力を描いたRIKI PROJECT作品。

若い頃はスリムだった竹内力も、徐々に年齢と共に恰幅のいい体型になってきて、この頃は眉間に皺を寄せると鳥羽一郎にやたら似ている。

兄の復讐のために大金を使って報復するお話だが、全体的に大味な描写と展開で、ほとんど段取り通りことが運ぶのを見届ける物語という感じである。

中野英雄との対決展開も妙にあっさりしているし、イマイチ締まった出来に成り得ていない。

ラストに皮肉なオチがついて、それまでのお話がひっくり返り、それゆえに竹内はヤクザ大組織の監査役のような極潰しになることを引き受けて終わり、当然ここから竹内の本当の復讐編に繋がるはずであるが、この作品はシリーズ化しておらず、これで完結らしい。

だから、ヤクザ社会の監査役=極潰しとして、竹内はヤクザ組織をその後潰しまくった、という最後のナレーションで、真の復讐編については総括され、結局終わりということのようである。

竹内の相棒となる館昌美や、艶やかなホステス役の高島優子、義理堅い任侠ヤクザ役のジーコ内山や、かってはRIKI PROJECTの所属俳優だった組長役の中野裕斗やクールなヤクザ役の松山鷹志らが脇で好演している。

大味な出来だが、つまらなくはない一篇。
2016/10/11(火) 00:17:25 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1774-3056e7fa