0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「制覇3」




渋谷正一「制覇3」、

難波組の四代目が射殺され、中日市には抗争が巻き起こる。

白竜と小沢仁志がいる難波組新道会は強烈な報復を行い、敵対する鵠心会は壊滅的となっていく。

だが長い服役から鵠心会に帰って来たイケイケ武闘派の中山一也が気を吐き、中山の迫力と攻勢で抗争は休戦にまでなる。

その対立の隙に、中日市の制覇を狙う中日侠道結社は幾つかのヤクザ組織を吸収し勢いを増していく。

抗争はそこからさらに激化していく。




シリーズ三作目。

今作は、何と言っても服役から帰って来たイケイケ武闘派・中山一也のマッドドッグ極道ぶりが一番目立っている。

この手のブチ切れヤクザ役は十八番の中山が、実に生々しく好演しているのが一番出色である。

東映実録ヤクザ映画の時代なら、こういうブチ切れヤクザ役は、若き渡瀬恒彦の最強のハマり役だったが、中山にもあの時代の渡瀬の狂犬ぶりを彷彿とさせる個性と勢いと迫力がある。

主役の小沢や白竜は、そんな中山とは対照的に、クールな静の存在感を醸し出し、その周りでホステスや小沢の子分の母親で飲み屋をやっている富田じゅんなどのやさぐれた女たちも個性を出し、中々熱気ある充実した作品になっている。

最後はシリーズ通してのエンド曲、AZUMIが歌う名曲「播州平野に黄砂がふる」が趣き深く流れて終わっていく、わりと佳作な一篇。

AZUMI「播州平野に黄砂がふる」




2016/09/13(火) 00:06:11 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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