0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

追悼 曽根晴美




先日曽根晴美氏が亡くなった。

東映や日活映画、またはTVドラマなどで悪役をかなり演じられた名優だった。

後年は映画プロデュースや、Vシネマで貫禄の渋い演技と存在感で脇を固めていた。

第4期東映ニューフェイスとしてデビューし、若い頃は深作欣二監督、千葉真一主演の「風来坊探偵」シリーズにてスペードの鉄役で準主役を演じ、千葉といいコンビを組んでいた。

どこかバタ臭い風貌が、特にハリウッド活劇の日本版のようなアクション映画にはよく似合い、その後多く出演する「花と嵐とギャング」や「白昼の無頼漢」「恋と太陽とギャング」「ギャング対ギャング」「裏切者は地獄だぜ」「暗黒街」シリーズや、「ギャング同盟」「ギャング対Gメン」シリーズ、「ギャング忠臣蔵」「東京ギャング対香港ギャング」他の東映ギャング映画にはその存在感や個性、風貌が見事にピッタリだった。

これらのギャング映画の、モダンでバタ臭い和製ハードボイルド活劇テイストには、主役ではないものの、曽根氏の個性や存在感がわりと貢献していたと思う。

その後も東映ヤクザ映画や、「仁義なき戦い」シリーズなどの実録路線他、東映作品に多く出演し好演していたが、日活後期の「反逆のメロディー」他の日活ニューアクションにも一時期出演しており、特に「斬り込み」ではかなり印象深い存在感を見せた。

またTVの特撮時代劇「変身忍者 嵐」の悪役、髑髏丸なども演じていた。

TVでも「プレイガール」や「キイハンター」他に出演していたが、TVでの悪役、脇役の数も多く、特に時代劇や刑事ドラマではその強い個性と存在感がよく目立っていた。

後年は主に多くのVシネマ作品などで、貫禄のある、ヒューマンな渋い演技を見せて活躍されたが、余裕あるコミカルな演技も見せて好演されており、そこでも往年の東映の千葉真一や松方弘樹らとよく共演していて、それがとても嬉しかった。

特に松方弘樹と共演した「ギャングコネクション」の2作は、タランティーノが復活させたギャングアクションもののフィルターを通過しつつ、どこかかって東映で出演していた東映ギャングアクション映画のプログラムピクチャー的面白さを回顧させる秀作だった。

また、息子、曽根悠多出演作品のプロデュースなども手がけていたが、やはりプロデュース作の代表作は、出演し、怪演もしている「極道恐怖大劇場 牛頭-GOZU」だろう。

これは、怪作、異色作がわりとあるVシネマ関連の作品の中でも、さらに特異で奇天烈なヤクザ活劇映画として実に印象深い作品であった。

最後まで作品作りに尽力された方だった。

曽根晴美さん、ご冥福をお祈り致します。












2016/07/12(火) 00:05:44 R・I・P トラックバック:0 コメント(-)

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