0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「SEXファイル むさぼり肉体潜入」

浜野佐知「SEXファイル むさぼり肉体潜入」、

時代はSEXを法律で取り締まるようになっていた。

SEXをするには正式な免許が必要だったが、法の目を潜り抜けて、偽造免許を拡める麻薬組織・烏骨鶏の会が蠢いていた。

その実態を明らかにするために、女捜査官・大城かえでが烏骨鶏の会に潜入する。

そこでは、会員が、毎夜性交を繰り返す乱れようで、それを検挙するはずの女捜査官大城も罠にハマり、官能の世界に埋没していくが。




山崎邦紀らしい脚本を映画化した、近未来SF的な諷刺映画。

国家の検閲から生まれた裏の反体制組織が、さらに狂いまくった組織として、バカバカしくもエロ仕立てで諷刺的に描かれている。

だからこれは、国家権力に対する反体制組織、または共産主義やカルト宗教団という閉鎖的な組織が、国家権力の腐敗以上にバカバカしくも醜く腐敗しているということが言いたいのかもしれないし、と同時に国家権力の側にも闇や腐敗があるということの両方を、SEX禁止令という架空設定から巻き起こる諷刺的痴態の数々でバカバカしく描いているのかもしれない。

しかし、浜野佐知の輪郭が明確な描写が、少々錯綜的な山崎脚本をうまくまとめているので、展開がまあまあ面白く、役者陣も頑張っている。

地下組織の描写も低予算の中、わりと怪しく描かれ、それなりにエロな諷刺的近未来映画として見られるものになっている。

ラストもアンダーカバー捜査官映画らしく終わり、中々まとまっている一篇。






2016/07/02(土) 02:10:17 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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