0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「実録 瀬戸内やくざ戦争 伊予路水滸伝」




石原興「実録 瀬戸内やくざ戦争 伊予路水滸伝」再見、

愛媛県、新居浜で大阪のヤクザらしき謎の男たちが街をうろつき始め、次々とホステスたちが失踪する。

ムショから出てきたばかりの地元組織の若頭・翔は、不審に思い真相を探る。

実は男たちは売春組織を作っていて、それを足掛かりに四国進出を企む関西ヤクザ組織の者たちだった。

荒っぽい縄張り荒らしに怒った翔らは、売春組織のアジトへ行って、関西組織の舎弟・遠藤憲一にケジメのため指を詰めさせ、落とし前をつけさせる。

これで事態は終わったかに見えたが、その後四国の組織対関西組織の全面戦争へと向かっていく。




元横浜銀蝿の翔が主演した極道映画。

翔はチンピラテイストの演技のわりに若頭役には貫禄で似合っていて、清水健太郎や遠藤憲一らとの絡みにおいても堂々たる存在感を見せている。

主役に華があるというか存在感があるので、脇の岡崎二朗や渡辺裕之らの好演も生きているし、後半の敵の仕切る葬儀に殴り込むシーンもちょっと凝っていて悪くない。

まだ今のような大スターではなく、実力派俳優として活動していた頃の敵役の遠藤憲一も好演している。

監督の石原興はカメラマンとして工藤栄一監督と「必殺」シリーズで組んでいた人だからか、後半のホテル内での描写には、工藤栄一的な奥行きのある画面作りが施されている部分もある。

自身の信条で動く翔と、大組織の思惑の違いが生まれるものの、それで翔が組織からはずれることはなく、最終的には翔の判断に大組織が任せる展開となり、わりとスッキリした展開となっている。

やはり主役に存在感があることが功奏している一篇。





2016/06/25(土) 02:57:28 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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