0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

追悼 中川梨絵 白川由美




女優の中川梨絵さんと白川由美さんが亡くなった。

中川さんは、やはり日活ロマンポルノの「OL日記 牝猫の匂い」「花弁のしずく」「恋人たちは濡れた」「(秘)女郎責め地獄」「女地獄・森は濡れた」他での好演が印象深いが、特に「森は濡れた」での怪しい存在感と、あまりのハマり役ぶりは素晴らしかった。

あの映画がサド原作らしい蠱惑的で怪しい魅力の映画にちゃんとなったのは、やはり中川さんの妖艶な存在感故だと思う。

その他日活以外でも、「喜劇 女の泣きどころ」や「竜馬暗殺」で好演していた。

中川梨絵さん、ご冥福をお祈り致します。



白川由美さんは、故・二谷英明氏の奥方であり、二谷氏の生前にはよくご夫婦でドラマに出演されたりしていたが、二谷氏が亡くなり、さらに老いてからも、ドラマや映画でどこか知的な個性が印象深いバイプレイヤーとして活躍されていた。

しかし若い頃は東宝のお嬢さん女優のような存在で、「空の大怪獣 ラドン」「地球防衛軍」「美女と液体人間」「電送人間」「妖星ゴラス」などの東宝特撮映画や、「国際秘密警察 虎の牙」「兄貴の恋人」「暗黒街の顔役」「恐妻党総裁に栄光あれ」、宝田明の、元水商売をしていた妻を演じた「二人の息子」他などで好演していた。

またヒロイン然と出てくるのに、主役で恋人の佐原健二を、金や待遇やプレゼントに負けてフるOL役を演じた、鈴木英夫の「社員無頼 怒号篇」や、どこか危なっかしい女探偵役での主演作「女探偵物語 女性SOS」などでも好演していた。

成瀬巳喜男や小津安二郎の作品にも出演していた。

その知的な美貌に暗い影が重なっているような相貌は生来変わらなかったが、若い頃と老いてからで芸達者になった分、個性が変わってきたなとよく思った。

長い間、女優として変革しながら、ずっと第一線で活躍されてきた印象が強い。

白川由美さん、ご冥福をお祈り致します。






2016/06/18(土) 03:18:32 R・I・P トラックバック:0 コメント(-)

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