0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「関東極道連合会 第四章」




山本芳久「関東極道連合会 第四章」、

敗戦後の東京で、喧嘩の強さでのし上がり、子分までいた不良の牧原=水元秀二郎は、子分の揉め事に関わり逮捕され、懲役8年のムショ暮らしとなる。

出所した牧原は、昔気質の任侠道を行く総長の世話になり、やがて一家の傘下の組を任され、自らの器量で組を発展させる。

だが、西の巨大組織が不可侵の条約を破って縄張りを荒らしてきたため、関東極道連合会はそれに対抗し抗争が始まる。




シリーズ第四作目。

戦後の不良が任侠ヤクザとなり、その後組のために活動する様を描いている。

牧原役は若い頃は水元が演じ、現代の描写では白竜が演じている。

戦後の時代の水元の生き様を捉えた視点と、白竜の姿を遠くから見ている現代編のヤクザ、北代高志とKojiの視点の二方向からドラマが語られ、そこに北代らが抱えている抗争の問題も加味して描かれている。

それにより、戦後の若い牧原=水元の生き様と北代ら現代の若いヤクザの生き様が時代を超えてシンクロし、同時に、北代たちと似たような問題を乗り越えて現代では幹部となっている牧原=白竜の生き様を北代たちが手本として見つめる描写が絶妙に並立して描かれ、中々うまい語り方になっている。

戦後と現代で役者が変わるのは主役の牧原役だけで、後はほとんど同じ俳優が時代を通して演じているが、牧原の兄弟分の松田優がどちらの時代でも好演している。

ちょっと変わった語り方が中々功を奏している一篇。
2016/04/12(火) 00:07:34 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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