0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「日本やくざ抗争史 〜広島抗争〜」




金澤克次「日本やくざ抗争史 〜広島抗争〜」、

戦後の広島では復興が進む中、闇市の利権をめぐる抗争が巻き起こっていた。

だが不良番長のような存在の小沢仁志はその抗争を終わらせるため、宮内洋のヤクザ幹部の頼みを受けて対立組織の幹部を暗殺する。

6年後、小沢は服役を終えシャバに出るが、広島では全国制覇を目指して広島を侵略しようとする巨大組織と、それを阻止したい広島ヤクザとの抗争が起きていた。




戦後広島のヤクザ抗争を描いた作品。

小沢仁志が、チンピラ上がりだが、出所後、筋の通ったヤクザとして生きていく、その貫禄に渋い味がある作品である。

Vシネマ初期の頃、よくヒロイン役で主演していた大竹一重が小沢の気丈な妻役を好演している。

色々な抗争を小沢が収めていく展開で、特に夜中に小沢の自宅にやってきた若きヒットマンとのリアルバトル後、小沢が事態を諌め、相手に敬意を込められて和解するシーンなどヤクザ映画としては珍しいが、やはり小沢に貫禄があるので妙に説得力がある。

全体的に渋い出来だが、老いた小沢が回想的に過去の抗争を語るスタイルや、貫禄ある小沢の姿に哀愁があり、派手なアクションもあるが、戦後の復興期の時代色もわりとしっとり出ている一篇。 2016/03/22(火) 00:06:31 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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