0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「オシャレ番外地」

高谷昂佑「オシャレ番外地」、

高良旦は透け透けジャンパー、羽毛パンツ、派手なストッキングなどの奇抜なファッションをいつもしており、バイト先でも鏡ばかり見ているが、そんなファッションセンスゆえに恋人に振られる。

周りに自分のセンスをわかってもらえずにいたが、ある時ブランドの専属モデルにスカウトされる。

しかしそのブランドはカルト宗教じみた異様な集団だった。



文化庁委託事業「ndjc 若手映画作家育成プロジェクト2013」の短編映画。

変わったセンスでオシャレ好きの高良がブランドの専属モデルにスカウトされるが、そのブランドはさらに異様なセンスのカルト宗教みたいな集団で、そこから脱出しようと足掻く、今時の女子力高いヘンテコセンスの男子を諷刺したようなドタバタ喜劇。

しかしファッションブランドがカリスマを中心にしたカルト宗教じみた団体という設定はありがちだし、諷刺の仕方も同じくステロタイプなものに過ぎず、一見捻った設定とお話なようで、妙に手垢にまみれた退屈さを感じさせる。

ドタバタ喜劇展開で描かれているので一応見てられるが、脇のスタッフに文化庁関連だからかやたらな一流どころを揃えているので、新人の映画とは言え映像や役者の演技はプロのものではあるものの、発想がありがちで大したことないので、なんだか一流どころのプロスタッフで固めて若手の新人を甘やかしてるだけの映画に見えるところもある。

こういう映画を観ると、低予算で素人俳優、素人スタッフばかりで作っていても、作り手のアイデアや才気で面白い映画に仕立てるインディーズ監督の自主映画の方が映像の技術などが多少稚拙でも映画としては上ではないかと思う。

文化庁委託事業 ndjc 若手映画作家育成プロジェクト関連の映画には魅力ある作品もあるので、全てが悪いわけではないが、こういうありがちなベタドタバタ喜劇なら、多少映像技術が稚拙で粗削りでも自主映画の野心作の方が上だとやはり思う。

そんなどうにもイマイチな一篇。



2015/11/24(火) 02:28:42 その他 トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1682-54ad7866