0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「首領の道13」




辻裕之「首領の道13」、

仲間が死に、自ら恋人を知らずに殺してしまい苦しんでいる小沢仁志だが、嘉門洋子は小沢を父の仇と狙い、ある男と共闘していたが、男は韓国マフィアと繋がり勢力を増す。

だがある時、嘉門は小沢が実は父の仇ではないと知る。

ところが勢力を増した相棒の男の暴走を止められなくなり、嘉門は小沢に助けを申し出る。

その頃、外国人マフィアを排除したい防衛省は小沢に接触し、西日本最大組織との協力を持ち掛けてくる。




シリーズ13作目。

今回は恋人を誤って殺して苦しむ小沢を父の仇と狙う嘉門洋子が真相を知り、共闘していた相棒の男に利用されていたことに気づく話がメインである。

その誤解がとけるきっかけが、小沢と嘉門が二人で軽く話すシーンにあるわけだが、このシーン、妙に小沢が気のいいオッちゃんっぽく演じているので、そりゃこんな人が父の仇のわけないか、と嘉門が気がつきだすのも必然という感じに描かれていて、軽い描写のわりに意外と説得力がある。

その後の展開も極道映画的硬質さでは描かれず、どこか海外ドラマ的に展開するが、一応国家規模の野望の話なども絡んできて単調な話にはしていない。
まあもうちょい厚みがあってもいいが。

小沢の組に潜り込んでいるアンダーカバーの警察官と小沢の絡みの挿話もそう悪くないし、ちょっとだけ出てくるレスラーの蝶野正洋もいい味である。

極道抗争以外の要素が絡んでいることがバラバラな不明瞭さにはならず、すっきり整理されて絡み合っているところも悪くない一篇。 2015/11/21(土) 02:01:09 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1681-a4f62486