0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

追悼 阿藤快




阿藤快氏が急遽亡くなられてしまった。

最近ドラマ「下町ロケット」に弁護士役で出演されていたのに、あまりにも急な訃報でとても残念である。

俳優座の裏方から、先輩の原田芳雄氏や中村敦夫氏らの薦めで俳優になられたが、初期は原田氏の映画によく脇で出ていた。

その後松田優作映画にもよく出演する常連俳優となり、特に「殺人遊戯」の優作の子分的な役どころの井筒文太役は個人的にはかなり鮮烈に印象に残り、このあたりから阿藤氏を、意識して刑事ドラマや時代劇の悪役などで見るようになった覚えがある。

まだ名前が阿藤海の頃である。

その上、ちょうど同時期にラジオでDJもされていて、そこでその後のバラエティー番組で人気となる阿藤さんのキャラクターというかお人柄を初めて知った。

このラジオ番組JAMJAM11という番組がまた凄い番組で、しょっちゅう阿藤さんと仲のいいショーケン氏や優作氏、原田芳雄氏などなどがゲスト出演したり、電話出演したりしていて、阿藤さんのトークも面白く、正直夜中の11時になんちゅー豪華な番組!とよく思ったものだった。

その後は悪役が多かった時代を経て「教師びんびん物語」などで人気が出てきてから、グルメ番組や旅番組他などのバラエティーでの活躍もかなり目立つようになったが、先のラジオ番組を聴いていた頃から、骨のある俳優さんなのに、随分腰の低いお人柄の良さをすごく感じていただけに、バラエティーで売れてそのお人柄が世間に伝わって良かったなと思ったものだった。

それでいて、役者としても映画やドラマ、舞台と幅広く活躍され、最後の最後まで独特の味のある演技を役者として全うされた。

阿藤氏の著書「この熱き人たち」には、仲の良かった先輩原田芳雄氏や中村敦夫氏の話や、ショーケンと「影武者」で共演した時の話、優作や桃井かおりとの交流などについて書かれていて、これはとても好きな本である。

ドラマでは、個人的には「静かなるドン」の猪首役がとてもピッタリで好きだった。

また「騎馬警官」のレイ・ベッキオの吹き替えも良かった。

阿藤海時代に悪役で刑事ドラマによく出演されていた時もよかったと思う。

映画では「殺人遊戯」の井筒文太役の他、沖島勲監督作「一万年、後…。」の初の主役、松田優作映画の常連的脇役や、「アナザヘブン」「赫い髪の女」「そうかもしれない」、Vシネマ「ろくでなし LAST DOWN TEN」他などでの好演が特に印象深い。

素晴らしき名優だったと思う。

阿藤快さん、ご冥福をお祈り致します。



2015/11/17(火) 01:50:36 R・I・P トラックバック:0 コメント(-)

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