0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「実録 無敵道 完結編」




辻裕之「実録 無敵道 完結編」再見、

高山幻=小沢仁志は新宿歌舞伎町に駆け込み寺「無敵堂」を構え、DVや売春、家出やストーカーなどの問題を抱える女性の悩みを聞いて女性たちを救っていた。

しかしある日、過去の小沢の知り合いのヤクザ・菅田俊が訪ねてきて、どれだけ小沢がボランティアでやっていると説明しても、菅田は小沢がうまいことやっていると思い一枚噛ませろと言ってくる。

そこから小沢の過去が徐々に明らかになっていく。





実際にある駆け込み寺「無敵堂」の代表・玄秀盛を描いたシリーズ完結編。

この作品の後、テレビで渡辺謙が玄秀盛役を演じ「愛・命 ~新宿歌舞伎町駆け込み寺~」としてスペシャルドラマ化もしている。

シリーズ一作目は駆け込んでくる女性たち弱者を救済することがいかに難しいか、救ったはずが、いかに理不尽な現実に直面するかというシビアな状況を如実に描いた秀作だったが、この完結編は小沢自体の過去の話がフラッシュバック的に語られるのがメインである。

過去には悪どいことをやっていた小沢は、昔悪さをした分、それを償うために今弱者を救い、命懸けで女性たちを守ろうとしているのだと語る。

あくまで弱者救済に命を懸ける小沢の過去と人生についての描写がメインではあるが、さすがにVシネマのハードなキャスティングや描写、風土の中で描かれる弱者救済の話なので、救いがたい現実の気配には、前作同様リアルな臨場感がかなり出ている。

そういう意味では、この完結編も説得力のある秀作な一篇。 2015/10/24(土) 00:35:08 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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