0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「アレックス・ライダー」




ジェフリー・サックス「アレックス・ライダー」、

両親のいないアレックス・ライダー=アレックス・ペティファーは、銀行員の叔父のユアン・マクレガーと暮らしていたがユアンは事故死する。

しかしある時、アレックスはスパイにスカウトされる。

実は叔父のユアンは銀行員ではなく英国諜報機関MI6のスパイで、任務の途中に殉職しており、アレックスは叔父から知らず知らずのうちに諜報員になるよう武道や語学を仕込まれていたのだった。

スパイになったアレックスは、ユアンの任務を引き継ぎ、怪しいIT実業家ミッキー・ロークの会社に潜入しその陰謀を暴こうとするが。





イギリスのベストセラー小説「アレックス・ライダー」の映画化作品。

アメリカ、イギリス、ドイツの合作映画だが、活劇シーンにはアクション監督・ドニー・イェン指導のカンフーアクションがやたら出てくる。

全体的にマンガチックな描写だが、それでもアレックスがスパイになるまでの前半には小ネタなアイデアが小気味よく散りばめられ、インスタント写真機がMI6の基地へ通じる秘密の入り口だったり、スパイグッズも稚気には富んでいるがアイデア満載なものだったり、スパイになる傭兵訓練のような描写もわりと面白かったりと、中々期待を持たせる畳みかけ方をする。

しかしいざ、アレックスがスパイの任務に就いてミッキー・ロークの会社に潜入してからはありがちな展開に終始し、おまけにミッキーの陰謀を企てる怒りの根拠が、子供の頃移民としてイジメられたからというショボい理由だったりして、後半のクライマックスに向けて展開していくほどに面白さが尻つぼみとなり、結局児童映画じみた短絡で終わってしまう。

せっかく前半は子供っぽいとは言えども、アイデアで満たした面白さで飛ばしてるんだから最後まで手を抜かずに行けばそれなりのエンターテイメント佳作にもなったろうに、なんとも中盤からの平板でありがちな展開や、腰砕けなクライマックス、終盤のショボさが残念である。

役者陣はそう悪くないものの、先細りな展開が惜しい一篇。




2015/10/20(火) 00:04:34 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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