0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「実録名古屋やくざ戦争 統一への道」




石原興「実録名古屋やくざ戦争 統一への道」再見、

昭和40年代の名古屋では、勢力を拡大し始めた三代目山王会直参城田組と、それを阻止したい連合組織・中京五社会の熾烈な抗争が続いていた。

愚連隊まがいの中野英雄は、賭場で城田組若頭補佐の渡辺裕之に度胸を気に入られ組員になる。

その後中野は頭角を現しながら、抗争に巻き込まれていく。



村上和彦原案の昭和40年代の名古屋抗争を描いた実録ヤクザ映画。

この中の小沢仁志演じる組長は、現山口組六代目がモデルらしいが、主演の中野英雄が演じる役どころも六代目と行動を共にし山口組若頭となった人物がモデルなようだ。

この昭和40年代の抗争後に、この名古屋勢が山口組のトップに君臨することになるわけだが、今や組が分裂し、緊張状態が続いていることが日々報じられている。

このシリーズの[統一への道]の後に、今の分裂状況になったということだろう。

この映画にチラッと出てくるだけの北村一輝演じる中京大の応援団員にして、ヒロミ演じるヤクザの後輩も、後に組長になり、数年前逮捕された人物がモデルらしい。

ヤクザ映画としては、中々豪華キャストで、小沢仁志や渡辺裕之、中野英雄だけでなく、売れ出した頃の遠藤憲一や北村一輝、ヒロミに竹中直人、石橋保、嶋大輔、大沢樹生、山下真司他がひしめき合って出演していい味を出している。

特に主役の中野英雄や遠藤憲一、意外なキャストのヒロミ、刑事役の山下真司などが好演している。

時代劇的な集団ドラマの手練れ、石原興がスッキリまとめつつも、ヤクザたちの兄弟分への情や抗争から生まれる復讐心や怒り、義侠心などをうまく描いている。

集団劇として、情感を出し、よくまとまって描かれている一篇。







2015/09/26(土) 02:41:13 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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