0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「縁切り闇稼業 システム金融の罠」




久保寺和人「縁切り闇稼業 システム金融の罠」、

ヤクザ組長の愛人だった菅野美寿紀は、花屋を開業したことから愛人契約を解消したいと組長に言う。

組長は一度承諾したが、受け入れられなくなり弁護士の塩屋俊に相談し、菅野を罠にはめ追い詰めて自分の元に戻るよう画策する。

菅野の妹、稲田千花は自分が騙されたことで、菅野が窮地に陥り花屋を取られ組長の愛人に戻ったことを気に病み自殺。

菅野はついにミナミのナンバーワン・ホストにして、闇の縁切り屋、萩原流行に組長との悪縁を断ち切るよう頼む。



縁切り闇稼業シリーズの一作。

組長がそんな簡単に愛人契約の解除を是認しないだろうとは思うが、やはりその後はシステム金融の罠にはめて菅野を取り戻すのだが、その卑劣な罠にはめていくプロセスをわりと丁寧に描いてはいる。

それをひっくり返す萩原流行の作戦がまたその上を行く法律の禁じ手だったりするところはまあまあ面白い。

しかし最後は時代劇みたいに萩原とヤクザのチャンバラになって勧善懲悪時代劇みたいに終わってしまうのである。

それなら萩原は最初から菅野が罠にかかってることを察知していたんだから、妹の稲田が自殺する前にチャンバラで成敗すればいいじゃないのと思えるのだが(苦笑)そういう時代劇チックなご都合主義が代入されているところがある。

萩原のかっての友人の悪徳弁護士役の塩屋俊が終盤あっさり負けを認めるところはズルッとくるが、思えば萩原も塩屋も少し前に早すぎる死を迎えているな、というのを見ていて想起した。

どちらも役によく合い、好演している。

気になるところもあるが、それなりにつまらなくはない出来の一篇。
2015/09/22(火) 01:55:16 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1664-28e938af