0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「極道の教典」




片岡修二「極道の教典」、

ヤクザの幹部・白竜は、長いこと組長の息子の代わりにムショに入ったのに、やっと出てきても捨て駒扱いされて怒る子分に足を洗うように言い、前科を抹消できる弁護士・保阪尚希に子分の社会復帰を頼む。

兄がヤクザだったため、ヤクザ嫌いの保阪は依頼を断るが、その保阪の兄は白竜のかっての兄弟分だった。



ヤクザの白竜と弁護士保阪尚希をメインにしたシリーズ一作目。

白竜がかなり面倒見のいいヤクザ役で、勝手な組長の息子がいつも諍いの元になっているようなお話。

保阪は最初ヤクザを嫌っているが、ヤクザだった死んだ兄を命の恩人の兄弟分と慕う白竜と会ううちに兄を少し許し、白竜にも人間としてシンパシーを感じるようになる。

ヤクザの前歴を消す裏技の話や、白竜の敵対する組織の裏を書く策略などが描かれ、一見ありがちな敵対組織の抗争劇に見えたものが、実は私怨を孕んだ意外な報復劇だったりと、定番ヤクザ映画に多少の捻りを効かせたものにはなっている。

保阪が急に白竜を心酔し出す描写は、もうワンクッション葛藤があった方が自然に見えるだろうが、脇の穂花も好演しているし、まあまあな出来の一篇。


2015/08/11(火) 15:55:55 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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