0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「娘の季節」

樋口弘美「娘の季節」、

和泉雅子はバスガールとして仕事をしていたが、同じバスの運転手である杉良太郎に気があった。

しかし杉は前に自分のバスのバスガールをやっていた時に怪我をして片手が使えなくなってしまった芦川いづみに気持ちがあるようで、和泉はそのことが気掛かりだった。

和泉の兄・川地民夫は働いていた工場が潰れいつも金に困っていたがそのことも和泉には気掛かりだった。



後ににっかつロマンポルノのプロデューサーになり、TVで特撮ものなどを監督した樋口弘美による、日活青春もの系の働くバスガールを描いた作品。

和泉の恋敵である芦川いづみの硬質なキャラが中々よく、個性的に好演している。

コミカルに描かれているわりには不幸なことがよく起こり、川地の顛末なども悲惨なものだが、それとは対照的に和泉雅子は前向きかつ元気に生きており、和泉ー杉ー芦川の三角関係もそうドロドロはせずわりと爽やかな結末となる。

働く女性を描いた成瀬巳喜男映画のような内容ではあるが、あっさり描きすぎているというか、妙にメリハリがないからかイマイチパっとしない映画である。

役者陣は悪くないし、そうつまらなくもないが、妙にこじんまりまとまってしまっている一篇。


2015/06/16(火) 01:07:11 日活 トラックバック:0 コメント(-)

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