0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「実録関東やくざ戦争2 修羅の代紋」




石原興「実録関東やくざ戦争2 修羅の代紋」、

清水健太郎の組長と出会い惚れこんだ寺島進は清水の子分となり、その後有名な博徒となって組長として自分の組を持ち、服役中の組員を気遣いつつも博打三昧の生活を送っていた。

だがある日その博打絡みでもめごとが起こる。




シリーズ完結編。

まだ今のような渋みのある存在感ではなく若さの方が際立っていた頃の寺島進主演のヤクザ映画だが、基本的に博徒として寺島が博打をやっているシーンが多く、若い子分たちは野放図な寺島の横で焼きもきしているが、ついにはその博打が元で悲劇が起こる。

どこかさっぱりしたニイちゃん風の組長寺島に妙に可愛い気があるので、寺島が悲劇に見舞われた後、兄貴分の清水健太郎や兄弟分の中野英雄が報復に走ろうと色めき立つシーンに必然的な臨場感が出ている。

それを大組織の安寧を守るため筋を通して納めようとする安岡力也と清水のやり取りにも時代劇的な風格が出ているが、その辺は監督である必殺シリーズのカメラマンor監督の石原興の面目躍如といったところか。

だからラスト悔しさを押し殺して報復を断念した清水が寺島の墓前で冥福を祈る場面にも時代劇的な抒情があり、しめやかに終わっていく。

石原作品らしく、任侠映画と時代劇映画の情緒が両方出ている佳作な一篇。




2015/06/13(土) 10:51:09 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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