0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「牝犬たちの制服」




光石冨士朗「牝犬たちの制服」、

小町ゆきは女子高生ではなかったが女子高生として援交していた。

ある時同じくなんちゃって女子高生で援交をやる奥村いずみと出会い、二人は同居して荒稼ぎする。

居場所がなく絶望気味な二人だが、客に女子高生ではないことを見抜かれ恥ずかしくなった小町は援交をやめるが奥村は変な男たちとつるむようになる。



女子高生の援交が騒がれ村上龍の「ラブ&ポップ」が流行った頃の作品。

しかしさすが光石作品らしく、光石独特のメロウ感がよく出た一時のブームに便乗した亜流作品では終わっていない秀逸さがある。

女たちが援交する様をドタバタ描いているが、出色なのは展開の狭間に女たちの絶望感や虚無感がメロウに滲み出る描写と情緒で、だから後半窮地に陥る二人が飛び降り自殺しようとすることにも哀しい説得力がある。

一瞬ハッピーエンドで終わりかけながら、最後は儚さすら感じられる終わり方をし、短絡な映画にしていない。

光石冨士朗らしいメロウさが、内藤誠の傑作「番格ロック」を想起させるほどの儚い哀しさを感じさせる、青春映画の秀作な一篇。 2015/05/05(火) 01:34:53 Vシネマ トラックバック:0 コメント(-)

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