0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「女王蜂」




市川崑「女王蜂」再見、

伊豆天城の月琴の里にある大道寺家には美しい娘中井貴恵がいたが、彼女の複数の結婚候補者が次々に殺されていく。

金田一耕助=石坂浩二は事件の謎に挑む。



東宝市川崑・金田一耕助シリーズの一作。

昔封切り時に見に行ったが、魅力ある部分は映画自体より、これまでのシリーズ作の高峰三枝子、岸恵子、司葉子が出演し、結婚相手候補の役者が仮面ライダーの佐々木剛、超人バロム1の高野浩幸、ミラーマンの石田信之という豪華さとカネボウと提携していた華やかムードが原作や市川崑の個性に合っている点で、まあ大味なミステリ映画だが「犬神家の一族」の派手な市川崑的イベント性が少し復活している。

だから中井貴恵が女王蜂役にしては地味でも映画自体は地味ではない。

さすがにいい年した仲代達矢の学生姿はコントチックに見えるが。(苦笑)

ただ関本郁夫が監督したドラマ版「女王蜂」は原作を変えているものの、原田芳雄、女王蜂役の墨田ユキ、沢田亜矢子の淫靡な関係性が、まるで関本郁夫の東映ポルノ版「女王蜂」みたいで、個人的にはこっちも好きである。

ミステリ映画や横溝映画としてより、市川崑センスの華やかさが出た点が魅力の一篇。 2015/02/24(火) 00:21:01 東宝 トラックバック:0 コメント(-)

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