0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「OLDK」




原正弘「OLDK」再見、

清水美那はOLだったが恋していた男が結婚してしまい空虚な毎日を送っていた。

ある時住んでいるアパートの天井が揺れていることに気がつくが、このアパートの清水の隣人たちは皆訳ありの曲者ばかりでそれに清水も間接的に絡んでいく。



ラブコレクションシリーズの一作で、すぎむらしんいちの漫画の映画化。

脚本が奥寺佐渡子で、後に奥寺がTVで書いた湊かなえ原作の「夜行観覧車」の視点転倒と時制ずらしの原型のように見えるが、まだあちらの方が巧く、こちらはしつこく視点を変えて描き直すわりには面白みが薄いし、時制ずらしもタランティーノ映画の半端な真似みたいでピリッとしない。

せっかく隣人の三浦誠巳が不気味なヤクチュー役を怪演してるんだからもうちょっと面白くなりそうな映画に思える。

またヒロインの清水の失恋事情が曖昧で、過去の濃厚な関係やら想いもあまり描かれず、相手の男の描写も薄いので、清水の失恋後の煩悶が設定にしか見えず、ごちゃごちゃかき混ぜた構成のわりに説得力のない、捻り技が空回りしている感じがやたらする映画である。

そうしたチグハグさが難点な一篇。 2015/01/17(土) 00:22:51 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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