0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「ニューヨーク、アイラブユー」




岩井俊二、ナタリー・ポートマン他「ニューヨーク、アイラブユー」、

ある紳士から財布をすった男は中に美女の写真をみつけるがその美女を街で見かけ後をつける。

ジャイナ教の宝石商の男のところに結婚が近い厳格なユダヤ教の女性が訪ねてくる。

映画の音楽を担当している男は電話で会ったことのない女性から監督の無理な指示を伝えられる。



それぞれの監督が撮った短編映画を繋ぎのシーンも入れて連結し、一本のニューヨークの愛にまつわる様々な人間模様を描いた映画のように仕立てた作品。

方法論は一見斬新に見えるが、しかし一本にまとまってしまうと、ロバート・アルトマンやタランティーノ映画どころか大昔の日本の清水宏の「都会の横顔」の焼き直しのように見えるし、様々な人間模様が繋がることの意味深さや醍醐味においては内田吐夢の「たそがれ酒場」よりありがちである。

確かにそれぞれの作家の個性は作風によく出ているし、岩井作品もナタリー・ポートマンの短編も悪くないが全体的にイマイチパッとしない映画である。

だが映画全体にニューヨークで生きることの温もりと哀愁が溢れ返っており、確かにニューヨーク、アイラブユーな映画にはなっている一篇。 2014/11/18(火) 00:08:28 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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