0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「ポンヌフの恋人」




レオス・カラックス「ポンヌフの恋人」再見、

ポンヌフ橋に住む孤独なホームレス青年ドニ・ラヴァンは酔っ払って夜のパリを徘徊していたが、車に足を轢かれ、その後失明の恐怖に怯える画学生のジュリエット・ビノシュと出会い一目惚れする。

そして老ホームレスの許しを得て二人はポンヌフ橋で一緒にホームレス生活をし始める。





カラックスの青春三部作三作目。

三作中最も金がかかっていて、資金が足りず撮影中断したりして作られた難産映画で、その間に監督カラックスは付き合っていたジュリエット・ビノシュと破局したりと随分芸能ニュース的な秘話も多い映画である。

しかしまとまりすぎててイマイチな「汚れた血」よりは金かけた花火のシーンの荒削りな見せ方など中々よく、三部作中の最高傑作でヌーベルヴァーグ的魅惑が濃い「ボーイ・ミーツ・ガール」のこじんまりしたところを金かけた分荒削りに解放しているぶっちゃけ感があり、ある意味バカ映画スレスレヌーベルヴァーグというレア地点に到達している映画である。

結局映画の欠点にも成る荒削りさが逆にこの映画を救っており、大作映画特有の大味なまとまり方をしていないところがいい、魅力ある一篇。 2014/10/18(土) 02:03:30 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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