0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「終の信託」




周防正行「終の信託」再見、

不倫から自殺未遂した医師・草刈民代は患者の役所広司と惹かれあうも役所の病状は悪化し、役所は草刈に延命治療はしないように頼む。

草刈は悩むことになる。



延命治療にまつわる恋愛映画。

個人的には周防映画は処女作から好きだが、映画の品格はあるものの、正直好きな映画ではない。

なんというか草刈民代の女医師の悲劇のヒロイン自意識過剰ショーに見えるからだ。

こういう苦悩する、いかにもメロドラマのヒロインを品格よく描けば、世間はやれメロドラマの名作だのと言ってくれるだろうというマーケティングそのままの映画というか、そういう物欲しさが感じられる映画だ。

だが映画界や映画賞は、作り手がこう評価してほしいとマーケティング的に思っている通りの批評を書き、その通りとおぼしき評価と賞を与えてしまった。(笑)

もうお前ら勝手にやってろよ(笑)という茶番になっていた。

不倫後の自殺未遂と女の犯罪の裏には悲しい恋愛事実があり、というところで同情を引き、そんな悲劇のヒロインの延命治療の中断の是非を問うて問題作ぶるいかにもマスコミ的な安っぽい手法。

品格ある映画だが、そんな白々しさが耐え難い一篇。 2014/07/26(土) 01:41:05 東宝 トラックバック:0 コメント(-)

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