0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「鍵泥棒のメソッド」




内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」再見、

売れない役者の堺雅人は、銭湯で頭を強打して倒れた羽振りのいい香川照之のロッカーの鍵を拾い、鍵や持ちものを香川と入れ替えて自分が香川になりすます。

香川の金を使う堺だが自己嫌悪に陥って自殺しようとしたりするが、香川の携帯にヤクザから電話がかかってきてある女を消す仕事を頼まれる。

その頃頭を打って記憶を無くした香川は自分を売れない役者の堺だと思っていた。



単に脚本を練るというより、ルービックキューブを完成させるように脚本を作る内田脚本らしさが独特のスクリューボール喜劇感を出している映画。

隙のない面白さで展開するし役者陣も皆適役だが、しかし気になるところも少々ある。

後半香川照之の真の正体が判明し香川は記憶を取り戻すが、その後の態度や行動がやや不自然というか行動原理的に微妙にだが繋がらない感じもする。

また最後の森口瑶子の存在のひっくり返しがオチ的にも見えるが、そこに多様的な意味合いは見えるが、妙に取ってつけた捻りにも見えるのは、やはりルービックキューブ型多面体ドラマの絶妙な整合性の中の小さな瑕疵だろうか。

よく出来た映画だが気になる点も少々ある一篇。 2014/07/19(土) 01:52:23 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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