0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「建築家の腹」

ピーター・グリーナウェイ「建築家の腹」再見、

中年建築家ブライアン・デネヒーは18世紀の建築家ブーレに思いを寄せ、すでに死んでいるブーレに自身を重ねて狂気と苦悩に埋没していく。



ピーター・グリーナウェイの中年建築家を描いた作品。

しかし前作の「ZOO」ほどグリーナウェイらしい強烈な独特のセンスが出ていないし、芸術家(建築家)の狂気と苦悩の映画のわりには中年男のだらしなくも生々しい苦悩の映画という感じである。

ただそこに生活的苦悩より内面的な狂気じみた苦悩がメインで描かれているので不思議な展開を見せる。

しかし全体的には狂気の気配は薄く、ただだらしない中年男が奇妙に内面から壊乱していく様が淡々と描かれている感じでメリハリがない。

ブライアン・デネヒーは中々役に合い個性的に好演しているが、グリーナウェイらしい強烈なセンスも薄く、イマイチ焦点が絞り込めていない感じの一篇。




2014/06/17(火) 00:49:21 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1531-c511aac1