0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「マクベス」

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(1994/04/21)
ジョン・フィンチ

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ロマン・ポランスキー「マクベス」再見、

マクベス=ジョン・フィンチは苦しい戦争を戦って帰ってきたが、その時魔女に出会い領主になると予言され、すぐに領主に任命されて驚く。

その後ダンカン王が城に滞在することになるが、野心家のマクベス夫人はマクベスをそそのかし国王にナイフを突き立てさせる。




ロマン・ポランスキーが70年代に撮ったシェークスピアの映画化作品。

原作よりマクベスは若く設定されているが、この映画を作る前にポランスキーは妻シャロン・テートをチャールズ・マンソンに殺されており、その陰惨なトラウマを抱えていたからか、この「マクベス」はやたらと暴力的でかなり血なまぐさい映画になっている。

そもそも「マクベス」は、魔女や野心家のファムファタールのような妻に、マクベスがそそのかされて殺戮に突き進むことになる陰惨なノワール犯罪映画みたいな話だが、ポランスキー自体がノワールに出てくる登場人物のような陰惨なトラウマを抱えていたためか、この映画はそんじょそこらのノワール犯罪映画なんかより遥かにどす黒いテイストの血なまぐささに満ち溢れていたりする。

映画全体にまるで精神的外傷から吹き出したどす黒い血にまみれているようなテイストが感じられるところがこの映画の一番異様なところである。

まるでポランスキーは妻がマンソンに殺された凄惨な現場をフラッシュバック的に再現してしまっているような不気味な感じすらする。

その意味では陰惨さや血なまぐさい気配という点ではちょっと図抜けた異様さの怪作になっている一篇。

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(2002/05/27)
Jon Finch、Francesca Annis 他

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2014/05/09(金) 13:46:08 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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