0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

追悼 宇津井健

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(2013/11/01)
高倉健、千葉真一 宇津井健

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宇津井健さんが亡くなった。

やはりテレビの「ザ・ガードマン」や「赤い」シリーズが有名だが、若い頃は新東宝映画で鳴らした人だった。

昔から真面目で誠実な熱血漢を得意とした人だが、そういう役に実に似合う人だった。

新東宝の石井輝男映画にもよく合い、「リングの王者 栄光の世界」の悪女に誘惑される真面目な主役のボクサー役や「肉体女優殺し 五人の犯罪者」「白線秘密地帯」「女体桟橋」「戦場のなでしこ」でも好演していた。

「猛吹雪の死闘」では熱血漢すぎて笑えるほどのシーンまであり、石井輝男映画らしくもあったし宇津井氏の個性もよく出ていた。

また新東宝特撮「スーパージャイアンツ」シリーズのスーパージャイアンツ役はやはり実に印象深い。

その他映画はコミカルなのに宇津井氏だけ真面目に好演していた「黒猫館に消えた男」、「東海道非常警戒」、スピード違反しまくりの記事輸送員役の「女と命をかけてブッ飛ばせ」、伝説の相撲取りを演じた「雷電」二作、「怒号する巨弾」、二枚目半の正義漢役の「海豹の王」、「地下帝国の死刑室」「女王蜂の怒り」、高島忠夫のハマり役を演じた「坊ちゃんの特ダネ記者」、「荒原の掠奪者」他などの新東宝作品でもいい味を出していた。

その後大映に移り「誘拐」や「女めくら物語」「ザ・ガードマン」の劇場版他などで好演していたが、やはり宇津井氏と言えば東映の「新幹線大爆破」における運転指令室長役だろう。

映画自体傑作だが、この映画の宇津井氏の真面目で熱血漢で正義漢で、その上自身の職務の責任をきちんと取ろうとする誠実な役どころはまさに宇津井氏にしか出来ないようなハマり役であった。

あの映画自体が傑作になったことにも、宇津井氏の大好演は大きく貢献していると思う。

老いてからはテレビの小津映画のドラマ版で笠智衆がかって演じた役を好演していたが、「相棒」シリーズでは悪役をやりたいとよく言われていたからか、いつもとはちょっと違う善と悪の間ぐらいの役を演じていた。

それでもやはり真面目で誠実な熱血漢や正義漢が実に似合う素晴らしき名優だった。

宇津井健さん、ご冥福をお祈り致します。


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2014/03/16(日) 13:45:14 R・I・P トラックバック:0 コメント(-)

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