0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「軽蔑」

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(2011/11/04)
高良健吾、鈴木杏 他

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廣木隆一「軽蔑」再見、

高良健吾は好き勝手に暴れ回っていたがある時鈴木杏のダンサーと知り合い恋愛関係となる。

高良は実家に帰って二人で生活しようとするが、実家は資産家だった。

その後二人は微妙にすれ違い出す。





中上健次の原作を映画化した作品。

しかし中上作品の映画化としては一番の珍作だろう。

だいたいこれでは廣木隆一タッチとは言え、昔の日活アクションをダラついた愚作にしたよう映画ではないかと公開時にも思ったものである。

まあ原作の話の筋が古めかしいというのはあるだろう。

それでもそれを、さらに一昔前の日活アクション青春映画的にして、ダラついてるくせに展開が珍妙に飛びまくる、ただ高良健吾がどうしようもない奴にしか見えない映画にしてしまっている。

これは、ひたすら高良を目立たせるためにキャラを強めにしなければならない裏事情でもあったからかもしれない。

結局廣木らしいところが無くもないが、これが本当に中上健次の映画化かよと言いたくなる映画である。(苦笑)

この映画の公開年、脚本の奥寺佐渡子は「八日目の蝉」の方は見事な出来だったが、こちらは同じ人間の書いた台本かよと思えるほど疑問なものだったわけだが、まあ映画化企画自体の不自然さゆえにおかしなものになってしまったのかもしれない。

結局鈴木杏はそれなりに頑張っているし、脇に緑魔子まで適役で出ているのに、なんともイマイチすぎる珍作になってしまった一篇。
2014/01/31(金) 13:44:14 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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