0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「新女囚さそり701号」

 
新女囚さそり701号【DVD】新女囚さそり701号【DVD】
(2011/03/21)
多岐川裕美、范文雀 他

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 小平裕「新女囚さそり701号」再見、

 多岐川裕美=松川ナミは悪徳政治家に姉を殺される。

 そして自身も輪姦され女子刑務所に入れられるが、そのことに怨念を持った多岐川は、その後復讐に乗り出す。



 

 

 多岐川裕美の二代目さそりを主役にした作品。

 多岐川裕美は当時東映で中々いい味を出していたし、この映画のさそり役も清純な娘が残酷な目に遭って絶望し氷のような心になって復讐する女という役どころの感じをその存在感でちゃんと出しているし、確かに初代さそりの梶芽衣子の強烈な存在感には及ばないものの別にそう悪くもない。

 しかし前半の悪魔の化身と化した悪役どもに妄想の中でいたぶられる映像シーンがあまりにもバカバカしいので(苦笑)映画自体が序盤から失笑ムードに包まれてしまっている。

 そもそも荒唐無稽な設定の作品だけに、リアルを強調していかないと空中分解するし、仮に幻想的なシーンにしてもそれなりの迫力がないとどうしようもなくなるのだが、そこを伊藤俊也も長谷部安春もわかっていたと思うが、小平裕は無頓着だったようで(苦笑)どんどんバカバカしく荒唐無稽になってしまうところがある。

 それでもまあそれなりにさそり映画になっているし、パターンはちゃんとやっているので映画自体が崩壊はしていないのだが、安い描写が多々あってあまり芳しい出来とは言い難いものになっている。

 范文雀が脇で出ているので、途中范文雀=ナミの女囚さそりというのもいいなと思わされたりもする。

 次の夏樹陽子=さそり主演の「特殊房X」よりはまとまっているし、多岐川裕美も悪くないと思うが、どうもイマイチな感じの一篇。
2013/09/22(日) 13:57:50 東映 トラックバック:0 コメント(-)

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