0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「100人の子供たちが列車を待っている」

イグナシオ・アグエロ「100人の子供たちが列車を待っている」再見、

チリ・サンティエゴのロ・エルミーダの子供たちは貧しさ故に1日一食しか食べられない生活を送っていたが、毎週一回ある女教師は子供たちに映画の構造や歴史を教え、紙を切り抜いて簡単なアニメ的なものを作ったり1コマずつ作っていく楽しさの中、子供たちに創造の楽しさを教えていく。







映画を楽しく学んでいく子供たちを捉えたドキュメンタリー映画。

チリでは21歳以下の人間は見るな的な規制があったらしいが、これは映画というものの根源的な原理性が見事に露出する実に得難い作品である。

子供たちが手作りで色々工作しながら映画を学んでいく様が捉えられているが、そこにモーションピクチャーとしての映画の原始的な原理が露出していて何とも映画としての至福が捉えられている作品になっている。

子供たちは無邪気に楽しく映画を学び映画を手作りするように工作していくことで、そこで映画原理に触れ同時に創造性を触発されている。

その様を映画作品として見ているこちらも、子供たちの工作のその「動き」にモーションピクチャーとしての映画の原型を目撃させられ、何とも有意義かつ映画の至福に触れられる作品になっている。

無邪気な楽しさに溢れたドキュメンタリーだが、そんな映画としての根源性が捉えられている優れた一篇。


100人の子供たちが列車を待っている [VHS]100人の子供たちが列車を待っている [VHS]
(1995/03/25)
不明

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2013/09/10(火) 14:25:01 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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