0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「ポネット」

ポネット [DVD]ポネット [DVD]
(2012/11/07)
ヴィクトワール・ティヴィソル、マリー・トランティニャン 他

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 ジャック・ドワイヨン「ポネット」再見、

4歳のヴィクトワール・ティビソルは母の死が受け入れられなかった。

いつか母が帰ってくると思っているがしかし実際に母はもう死んでいた。

だが時が経つにつれ彼女は徐々に現実を受け入れるようになる。




ジャック・ドワイヨンが小さな子供を主役に撮った映画。

人生の困難に感情的になったり淡々と受け止めたりしながらも立ち直っていったり壊乱したりする映画が多いドワイヨンだが、この映画はそれを小さな子供にやらせている映画である。

しかし日本の子供より随分理屈を言うフランスの4歳児は大人びて見えるので、途中で母の死ぐらい受け入れられるだろと思えてしまい、小さな子供の胸の内の変化のサスペンスはあまり感じさせない。

寧ろ淡々と現実を受け入れた子供の話のように見える。

しかし映画自体は妙に大人びた理屈を言う4歳児の姿を克明に捉え、子供映画という風には撮らず、あくまで一人の人間を見つめたように撮られているのでそこに生々しい感じがある。

小さな子供がしゃべっていることを丹念に撮っているということは子供の言葉を大人の言葉と同等に扱っているということだろうし、そういう子供映画らしくないところに好感が持てる。

大人が主役の映画とは違うキャスト、題材ではあるが、そういうところに同じく子供が主役の傑作「小さな赤いビー玉」とも(多少テイストは違うが)その淡々としたところが通じているような、ドワイヨンらしさを感じさせる一篇。

2013/08/18(日) 13:38:05 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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