0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「海底から来た女」

 蔵原惟繕 「海底から来た女」再見、

 青年はヨットに乗った後崖の上でハーモニカを吹いていた。

 それを聞いた小説家は、一緒にヨットに乗っていた美しい少女のことを聞いた。

 青年は少女と一緒に乗っていたおぼえがないので頭がおかしいのかと思う。

 しかし夜、嵐で海が荒れたが、青年がヨットに行くと少女が全裸で魚をかじっていた。

 少女は海に飛びこんだ。

 その後村の他の青年が鱶に食い殺される。

 その家は三代息子が謎の病気になっていて、いつもそこに謎の女が現われていた。




 

 後に「ピラニア」を制作した筑波久子が鱶の化身を演じたホラーじみた恋愛映画。

 筑波は中々扇情的な風情を見せ、川地民夫と奇妙な純愛関係のような感じになるが、川地の純情っぽさが中々悪くない。

 蔵原映画としてはそうフレキシブルな出来とは言えないが、まあこの手の村の怪談ものとしては、そうそうもたついた映画でもない。

 しかし怪談映画というよりは純愛映画、恋愛映画的な相貌の方が強く感じられ、筑波もその意味ではただの扇情的な女を演じているだけでもない。

 しかし日活で若い頃、鱶の化身を演じた筑波が後にアメリカでピラニア映画を作るとはなんとも鱶だのピラニアだの凶暴な魚に縁のある人なのだなと思う。(苦笑)

 ちょっとしたファンタジックな味わいを残す怪談的な一篇。



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  2013/07/01(月) 14:05:18 日活 トラックバック:0 コメント(-)

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