0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「肉体の悪魔」

 
肉体の悪魔 [DVD]肉体の悪魔 [DVD]
(2005/12/22)
マルーシュカ・デートメルス、フェデリコ・ピッツァリス 他

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 マルコ・ベロッキオ「肉体の悪魔」再見、

 ある男子学生は、女教師でテロリストとして捕まっている彼氏がいるマルーシュカ・デートメルスのことを黒人女性の飛び降り自殺騒ぎ以降気にしだし、ついには恋愛関係から肉体関係となる。

 だがそれがマルーシュカの彼氏の母に知られ、関係を男子学生の父に密告される。

 父は精神科医でマルーシュカの主治医だったが、マルーシュカのことを狂っていると言い出す。






 レイモン・ラディゲの有名な原作をベロッキオが映画化した作品。

 確かにイタリアの美しい景色の中で描かれたことの美徳は出ているし、マルーシュカ・デートメルスも役に合っているが、話の筋がわりとシンプルなのにそれを無理に意味深な話にもっていこうとする感じがどうも映画をもたつかせていて、ベロッキオは好きな監督だがイマイチ面白くない映画である。

 なんだか増村とかじゃなく、弓削太郎あたりが撮った、あのクソマジメとエロを学校を舞台に描いた大映ムッツリスケベ映画テイストのまんまテンポ悪く描いたような映画である。

 どちらかというと日活ロマンポルノ版「肉体の悪魔」の方が取り澄ましたところなんか全くなくて堂々とエロ映画にしていて好きである。

 エロ映画としても中途半端だし、恋愛映画としても勿体つけたようなシーンが多く、まあせいぜいイタリアの風土はこういう恋愛映画を実に映画っぽくしてくれるなってとこだけだろうか、美点は。

 マルーシュカは好演しているし大胆に演じていていいのだが、イタリアのエロ絡みの年上女と年下男の恋愛映画だからか、なんだか同じイタリアの艶笑恋愛映画「青い体験」を妙に気取ってムッツリスケベに描いた映画のようにも見えてしまう。(苦笑)

 全体的にもたついた感じになっているところがイマイチな一篇。

2013/05/25(土) 13:37:39 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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