0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「LAST CUP ビアポン~世界一バカなスポーツ~」

ダニエル・リンドセイ「LAST CUP ビアポン~世界一バカなスポーツ~」、

元々はアメリカの酔っ払い学生が遊びで始めたビアポン。

それが今や世界大会まである学生の一大スポーツにアメリカではなっており、その2007年の世界大会の様子を有力選手たちのインタビューや裏話などを交えて描いたドキュメンタリー映画。

ビアポンとは相手チームが並べたビールが入った紙コップにどんどんピンポン玉を入れていくだけのスポーツで、最初は酔っ払い学生が遊びでやっていただけだが、巨大な一大スポーツにまでアメリカではなり、選手たちにはビアポンに人生を賭けている者もいて、そんな選手たちの姿を追っていくドキュメンタリーである。

冴えない学生のデブな選手は中々いい奴っぽいし言ってることも普通だが、一番強い「貴様の支配者」というチームを組んでる選手は傲慢な態度が災いして試合中ブーイングが絶えず、一番強いのにヒール役だったりする。

中にはビアポンのプロ、チャンプを自称する者までいる。

またある学生はビアポンの全てをデータ分析して試合に臨んでいて中々本格的だったりする。

その他なんだかオタクなルックスの「雑言娼婦」という強豪チームもブーイングばかり食らっているがビアポンをものすごく練習して試合に臨んでいるらしい。

競技自体はバカバカしい余興みたいだが、しかし何でもそれを極めようとする人間が言うことや思うことは同じなので、選手たちがインタビューで言ってることは別にメジャーリーガーやプロサッカー選手やオリンピックなどのアスリートたちが言ってることと大差ないし、世界大会に向けての動きや金銭的な保証のない立場などはプロゴルファーに似ていなくもない。

だいたいゴルフだって、バカみたいにだだっ広い土地の中の小さな穴に、大の大人が棒切れ振り回してボールを入れるだけなんだから、見た目がいいだけで本当はビアポンと大して変わらないんじゃないかとすら思えてくる。

ただビアポンが笑えるのは、相手チームが紙コップにピンポン玉を入れようとする時に妨害的に気を散らさせようとして、おバカな子供みたいに騒ぎまくるところだろう。(苦笑)

そのバカさ加減が、どれだけビアポンをゴルフと同じだと擁護してやってもとても擁護しきれない所以となっている。(笑)

確かにこんな元は酔っ払い学生のお遊びに人生なんか賭けてていいのか?とも思えるが、逆に今はリスペクトされているあらゆるスポーツ競技だって黎明期はこんな感じだったんじゃないのかと思わせるところがある。

まあ際物スポーツを捉えたドキュメンタリーだが、バカバカしさと生真面目なアスリート的独白が入り混じってこれはこれで極めればいいんじゃないの、とも思えてくる、中々面白いドキュメンタリーの一篇。


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(2011/01/26)
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2013/05/20(月) 13:20:33 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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