0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「求婚三人娘」

 萩山輝男「求婚三人娘」、

 水原真知子と淡路恵子、北原三枝はオフィス街の仲良し三人娘のOLだったが、水原は同じ会社で自分を庇ってくれた川喜多雄二と恋仲になり、淡路は須賀不二夫の中年男に不倫を承知で迫り、北原は会社社長御曹司との話があったが、九州から出てきた三橋達也と仲良くなっていく。

 しかし水原は会社で上司と川喜多が揉めたため二人の恋愛の継続が難しくなり、淡路も振り向いてくれない須賀に惚れすぎてどうにもならなくなっていく。




 

 一昔前のOLさんの恋愛を描いたオフィスラブ映画。

 まあ多少の違いはあれどもオフィスラブってのは昔も今もあんまり変わらんなという感じの映画である。

 同じ会社にいるカップルは社内事情が恋愛に響いてくるし、不倫話のパターンも今とそう変わらんし、取引先のボンボンに惚れられても田舎出の自分が好きになった相手と一緒になりたい、というOLさんは今でもまあいるだろうし、とだいたいのオフィスラブの恋愛パターンは今と大して変わらない。

 しかし上司と喧嘩して北海道に左遷される川喜多と別れそうになった水原が、最後に自分を抱いてくれと暗に言ってるのに、川喜多は「君の考え方はわからん」と怒って帰るところが今とは違い、プラトニックラブにもほどがあるだろと川喜多雄二には言ってやりたくなる。(苦笑)

 だいたいお前の考え方の方が今ではわかられんよと川喜多には思うのだが。

 淡路恵子は今も自分本位なキャラだが、若い頃も勝手に妻のいる中年男に惚れて追っかけ回しといて「何であなたは私をここまで惚れさせるの!」と怒り出す始末で、なんか無茶苦茶な理屈である。(苦笑)

あんまり今のオフィスラブ事情とパターンが変わらんので今風の映画にも見えるが、それでも随所に古めかしかったり無茶苦茶だったりと違うところはある。

 意外と深みのある展開を迎えはするが、基本的には野天気なテイストの映画でもある一篇。


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2013/04/26(金) 13:39:28 松竹 トラックバック:0 コメント(-)

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