0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「街が眠る時」

 野口博志「街が眠る時」、

 赤木圭一郎の記者はある取引の現場へ行くが、そこに殺し屋宍戸錠が現れる。

 新聞の記事に取引の実態を書いたと赤木は咄嗟に言うが、錠は赤木を射殺する。

 赤木とは友人にして同じ社の新聞記者である長門裕之は、赤木の死の真相を追って独自の取材を行う。

 赤木が記事にしていると言ったのは錠の読み通りハッタリで、真相は全く五里霧中であった。

 だが長門は、赤木が探索していたキャバレーに乗り込み、取引の実態と赤木の死の真相を追っていく。




 

 大藪春彦原作の日活アクション映画。

 赤木圭一郎はまだ新人で、最初に殺される役で少し出てくるだけであって長門裕之が主演である。

 赤木の許嫁だった中原早苗は、特ダネばかり狙う長門に嫌気がさして中々協力してくれないが、最終的には怪しいキャバレーに潜り込んで長門に協力する。

 途中ブン屋の悲しい性を記者が語るシーンは中々意味深だが、後はテンポよく長門の探索の様子を活劇的に描いている。

 結局一見ややこしい話なようで随分シンプルなお話だし、宍戸錠の殺し屋もエースの錠的なキャラではなく、単に悪役的なクールでニヒルな殺し屋役である。

 最後にラスボス・芦田伸介がやってることも妙にモタモタしていて、その辺はちょっとイマイチな感じがするが、ただここで中原早苗はわりと凶暴に戦って好演している。

 もうちょっとシニカルな社会派になりそうな題材でもあるが、ハードボイルドアクションの定番的展開でシンプルにまとまっている一篇。



長門裕之が中年男役を好演
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秋吉久美子、長門裕之 他

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2013/04/10(水) 14:19:30 日活 トラックバック:0 コメント(-)

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