0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「檻 女囚麗華 収監」

 
檻 女囚麗華 収監 [DVD]檻 女囚麗華 収監 [DVD]
(2006/12/22)
加賀美早紀、西山繭子 他

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 石川均「檻 女囚麗華 収監」、

 加賀美早紀は多くの人間を惨殺して強制収容所に送られる。

 新藤栄作を所長とするその収容所は女囚を人間扱いせず、犬か奴隷のように扱っていた。

 最初は態度が生意気だからと女牢名主のような西山繭子と対立する加賀美だが、孤児院出身の喧嘩の強さもあって西山に認められる。

 

 

 加賀美早紀主演の女囚アクション映画。

 合間に加賀美がこの収容所に入れられる原因となった回想が挿入されるが、それは妹・みひろをクスリ漬けにされた挙句レイプされ殺された復讐であったことを示し、加賀美の人物造形の輪郭がそれによって明らかになる。

 しかし設定もお話の筋も何もかもステロタイプなものに思えるのだが、出色なのは女囚たちのリーダーである西山繭子の好演だろう。

 西山はこの世間から見放された場所の女囚のリーダーとして、責任感というか任侠ヤクザのような義侠心を示し、嘘つきと思われていた問題児の女囚が殺された時も、その報復に出向いて女囚を殺した看守の勝矢をブチ殺すし、加賀美とも兄弟分の関係になっていく。

 この映画はこの任侠映画的部分が中々よく、女囚たちも西山が看守を惨殺したことを隠そうと全員が罪を被ろうとする。

 加賀美は新藤と取引して嘘つきと思われた女囚が隠した大金を持ってくることを条件に西山らの処刑を延期させるが、その時加賀美の監視役として「漂流街」に主演したTEAHが出てきてちょっとリアルな感じがする。

 そのわりにはTEAHはそんなに出てこず、もうちょっと出番多くてもいいようにも思うが、まあ終わり方も定番と言えば定番だが、全体的にはマンネリな題材を多少ノワール犯罪劇的展開によって膨らましながら、わりとまとまった映画にしている。

 プログラムピクチャー無き時代のプログラムピクチャー的作品としては、西山繭子の好演もあってそれなりに悪くないものになっている一篇。
2013/02/26(火) 14:09:53 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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